栃木県編
南いわき幹線 №202(みなみいわきかんせん)
電 圧:100万ボルト
高 さ:129メートル
重 量:341トン
建設年(竣工):1998(平成10)年
所在地:栃木県矢板市
鉄塔型:耐張
電線線種:LN-ACSR940×8導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
福島県から栃木県の北部を経由して群馬県まで建設された国内最高電圧の100万ボルト設計の送電線。通称〝UHV”(ウルトラ・ハイ・ボルテージ)。電線は1相あたり8本を束ねた8導体で、世界トップクラスの送電能力。鉄塔の高さ・重量ともに最大級。UHV送電線は他に、南新潟幹線、東群馬幹線及び西群馬幹線の3種類。
栃山線 №83 (とちやません)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:51メートル
重 量:34トン
建設年(竣工):1988(昭和63)年
所在地:栃木県宇都宮市
鉄塔型:懸垂(ドナウ型)
電線線種:TACSR810×2導体
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
大正時代に国家事業で建設された猪苗代旧幹線を、栃山線として建て替えた送電線。宇都宮から小山市にかけて、鉄塔が南北に一直線に並ぶ光景が印象的。特にこの周辺は航空法の規制により鉄塔の高さを抑える目的で3相のうち2相を水平に配置する通称”ドナウ型鉄塔”を採用。4回線規模のドナウ型鉄塔群が見られる珍しい場所。
塩原線 №33(しおばらせん)
電 圧:50万ボルト
高 さ:47メートル
重 量:51トン
建設年(竣工):1993(平成5)年
所在地:栃木県日光市
鉄塔型:耐張(烏帽子型)
電線線種:ACSR240×4導体
回 線:1回線
鉄塔プロフィール
塩原発電所(揚水式)の電力を送る目的で、栃木県の北西部に建設された水平配列の1回線送電線。鉄塔はその形状から烏帽子(えぼし)型と呼ばれる。烏帽子鉄塔は50万ボルトの1回線送電線に多く用いられている。写真は巡視用ヘリコプターから撮影したもので、塩原線の周辺は秋になると紅葉が特に美しい。
猪苗代旧幹線 №436(いなわしろきゅうかんせん)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:23メートル
重 量:3トン
建設年(竣工):1914(大正3)年
所在地:栃木県那須郡那須町
鉄塔型:懸垂
電線線種:ACSR160
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
通称”いなきゅう”。大正3年に、福島県から東京都まで225㎞にわたり建設された長距離送電の先駆け。鉄塔は米国製で、今なお一部の地域では当時の姿で活躍しているが、建て替えが進み希少な鉄塔となっている。我が国の発展と近代化に大いに貢献した歴史的観点から、稼働遺産にも匹敵。東京電力パワーグリッドでは最古参の100年鉄塔。
群馬編
生品線 №19 (いくしなせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:31メートル
重 量:17トン
建設年(竣工):1984(昭和59)年
所在地:群馬県太田市
鉄塔型:耐張(大股型)
電線線種:ACSR240
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
道路を跨ぐ"大股鉄塔"。脚部に傾斜をつけ、地上部の基礎を高くして4脚が大きく開いた形状が特徴。この場所は同じ大股型が3基連続して一列に並び、鉄塔の真下をくぐり抜けられる。遠方から眺めると、パリのエッフェル塔のような美しさも感じられる。
西上武幹線 №90(にしじょうぶかんせん)
電 圧:50万ボルト
高 さ:80.5メートル
重 量:55トン
建設年(竣工):2011(平成23)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:懸垂(四角型)
電線線種:RLN-TACSR810×4導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
関東圏の超高圧送電ネットワークの連系強化のため、群馬県内の中之条町から榛名山麓の東面を経過して埼玉県に至る送電線。既存の27万5千ボルト中東京幹線のルートを主に活用して建設され、鉄塔のスリム化と軽量化を図り、景観や環境にも配慮しつつ、新技術を数多く採用した最新の50万ボルト鉄塔。
中東京幹線 №172(なかとうきょうかんせん)
電 圧:27万5千ボルト
高 さ:39.2メートル
重 量:14トン
建設年(竣工):1952(昭和27)年
所在地:群馬県渋川市
鉄塔型:懸垂(四角型)
電線線種:ACSR240×2導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
国内送電線史上初の複導体(2本の電線を束ねた)送電線。戦後復興期に信濃川および利根川水系で計画される水力発電の電力を首都圏に送電する目的で、東京電力草創期に群馬県を南北に縦断して建設。昭和26年に15万4千ボルトで部分使用が始まり、昭和35年に昇圧(27万5千ボルト化)。鉄塔は腕金長さの違いを大きくして降雪地域に対応。
高崎線 №1(たかさきせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:59.6メートル
重 量:77トン
建設年(竣工):1997(平成9)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:引留(四角型)
電線線種:TACSR610
回 線:6回線
鉄塔プロフィール
電力需要の伸びに対応すべく、前橋市と高崎市の中間に位置する群馬変電所の増強に伴い建設された6回線鉄塔。18本の電線を全て引き留め、同一鉄塔上部の側面と背面から下段にある舞台のような腕金まで引き下げて、地中ケーブルに接続。同変電所内には類似形状の鉄塔が他にも複数存在する。
只見幹線 №309 東群馬~新坂戸(ただみかんせん)
電 圧:50万ボルト
高 さ:116メートル
重 量:310トン
建設年(竣工):1993(平成5)年
所在地:群馬県太田市
鉄塔型:引留(四角型)
電線線種:TACSR810×4導体
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
新新田変電所の新設に合わせ建設、上回線は50万ボルト送電線を引き込む。下回線は同変電所から東毛変電所までの27万5千ボルト送電線を併架、高さ100メートル以上の4回線鉄塔11基が力強く立ち並ぶ。この鉄塔は引き留めで荷重が大きいため脚部を拡げ基礎をコンパクト化。中央には昇降機レールを設置。地上から見上げると大迫力である。
只見幹線 №280 東群馬~新新田(ただみかんせん)
電 圧:50万ボルト
高 さ:83メートル
重 量:115トン
建設年(竣工):1998(平成10)年
所在地:群馬県みどり市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:TACSR810×4導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
只見線は昭和34年に田子倉発電所から西東京変電所までを結ぶ 27万5千ボルトとして建設。その後、関東圏の超高圧系統強化のため、群馬県内の赤城山北東部から南下し埼玉県坂戸市までを50万ボルトに増強。ジャンパ装置は吊架式と片吊式を左右で使い分け、電線の幅を大きく変えることなく、鉄塔の建て替えを実現している。
カードケース中面の鉄塔
上群線 №6(じょうぐんせん)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:メートル
重 量:129トン
建設年(竣工):1981(昭和56)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR610
回 線:6回線
鉄塔プロフィール
上越幹線を群馬変電所に結ぶ送電線。下部に群馬幹線を併架している。
上毛幹線 №183(じょうもうかんせん)
電 圧:15万千4ボルト
高 さ:25.1メートル
重 量:8トン
建設年(竣工):1926(大正15)年
所在地:群馬県渋川市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR175
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
腕金が斜めに下がる形状が、傘を差したように見えることから“アンブレラ鉄塔”とも呼ばれる。
片品川線 №98(かたしながわせん)
電 圧:6万千6ボルト
高 さ:31.2メートル
重 量:16トン
建設年(竣工):2015(平成27)年
所在地:群馬県渋川市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:TACSR240
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
LS(ラインスイッチ:断路器)機構を搭載した鉄塔。遠方操作により送電線路の系統切り替えが可能。
上毛幹線 №185(じょうもうかんせん)
電 圧:15万千4ボルト
高 さ:25.7メートル
重 量:5トン
建設年(竣工):1926(大正15)年
所在地:群馬県渋川市
鉄塔型:懸垂(四角型)
電線線種:ACSR175
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
大正15年に幡谷発電所から金井発電所を結んで建設。歴史ある送電線のため、様々な形の鉄塔が存在している。
天野線 №1(あまのせん )
電 圧:6万千6ボルト
高 さ:40メートル
重 量:28トン
建設年(竣工):1993(平成5)年
所在地:群馬県前橋市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:UTACIR240
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
JR両毛線前橋大島駅前に立つ。鉄塔上部より地中ケーブルを分岐する。
西上武幹線 №88(にしじょうぶかんせん)
電 圧:50万ボルト
高 さ:99メートル
重 量:241トン
建設年(竣工):2008(平成20)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:RLN-TACSR810×4導体
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
下回線に中東京幹線を併架する区間の終端鉄塔。これより先は2回線となる。
高崎線 №23(たかさきせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:49.3メートル
重 量:93トン
建設年(竣工):1996(平成8)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:耐張(鋼管柱)
電線線種:ACSR410
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
高崎市中心部に立つ鋼管柱であり、景観に配慮した塗色と形状。ケーブルを柱の中に通して地中送電線へ接続している。
上群線 №8(じょうぐんせん)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:31.4メートル
重 量:21トン
建設年(竣工):1981(昭和56)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:引留(四角型)
電線線種:ACSR610mm2
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
群馬変電所内の鉄塔。もの凄く長い腕金が、引き込み鉄構の役割を果たしている珍しい鉄塔。
東群馬幹線 №42(ひがしぐんまかんせん)
電 圧:100万ボルト
高 さ:116.5メートル
重 量:580トン
建設年(竣工):1996(平成8)年
所在地:群馬県渋川市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:LN-ACSR960
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
群馬県北部の利根町から中之条町までを東西に経過する、UHV設計の大型送電線。
水上線 №60(みなかみせん)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:30.3メートル
重 量:6トン
建設年(竣工):1922(大正11)年
所在地:群馬県利根郡みなかみ町
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:HDCC200
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
群馬県内では最古参級の鉄塔。近年になって航空法に対応するめ、頂部を改造(延長)して紅白に塗り替えられた。
井野線 №1(いのせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:41.2メートル
重 量:32トン
建設年(竣工):1993(平成5)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:引留(四角型)
電線線種:TACSR610
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
群馬変電所内の地中ケーブル接続鉄塔の一つ。下回線に新前橋線を併架。
新栃木線 №116(しんとちぎせん)
電 圧:50万ボルト
高 さ:97.5メートル
重 量:182トン
建設年(竣工):1980(昭和55)年
所在地:群馬県太田市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:TACSR810✕6導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
世界で初めて6導体の電線を採用した、栃木県へ至る基幹送電線。 太田市北部運動公園から望む、超高圧鉄塔群の眺めは壮観。
鳥羽線 №8(とりばせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:23.8メートル
重 量:13トン
建設年(竣工):1973(昭和48)年
所在地:群馬県前橋市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR160
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
鉄塔の片側腕金に2回線を架線しながら、90度直角方向にジャンパー線を廻す腕金を持つ鉄塔。
高崎線 №12(たかさきせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:42メートル
重 量:13トン
建設年(竣工):1962(昭和37)年
所在地:群馬県高崎市
鉄塔型:耐張(矩形型)
電線線種:ACSR410
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
高崎市街の矩形鉄塔が連続する場所。電線は鉄塔内側で支持する形状。
白根線 №1(しらねせん)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:31.2メートル
重 量:19トン
建設年(竣工):1954(昭和29)年
所在地:群馬県利根郡片品村
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR160
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
上毛幹線の鉄塔と鉄塔の間に建てて,白根発電所を接続している鉄塔。
上信線 №196(じょうしんせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:20.4メートル
重 量:4トン
建設年(竣工):1933(昭和8)年
所在地:群馬県吾妻群嬬恋村
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:HDCC110
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
欧州で主に使用されている、2種類のガラスがいしを採用。緑色はフランス製、透明はイギリス製。
中東京幹線 №126(なかとうきょうかんせん)
電 圧:27万5千ボルト
高 さ:30メートル
重 量:15トン
建設年(竣工):1952(昭和27)年
所在地:群馬県利根郡みなかみ町
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR240×2導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
連続する鉄塔群が道路から望める地点。この付近の№125鉄塔より北側は、電線がACSR610mm2単導体。
邑楽線 №29(おうらせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:37.9メートル
重 量:30トン
建設年(竣工):1968(昭和43)年
所在地:群馬県太田市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR410
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
道路上の交差点に立つ“ラウンドアバウト鉄塔”。ここから坂田線を分岐する。
泉沢線 №2(いずみさわせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:23.5メートル
重 量:8トン
建設年(竣工):1966(昭和41)年
所在地:群馬県前橋市
鉄塔型:耐張(矩形型)
電線線種:UTACIR/EAC240
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
野中変電所付近の矩形鉄塔。鉄塔外側に腕金を付けて電線を支持する形状。
玉原線 №41(たんばらせん)
電 圧:27万5千ボルト
高 さ:60.4メートル
重 量:53トン
建設年(竣工):1981(昭和56)年
所在地:群馬県利根郡みなかみ町
鉄塔型:懸垂(四角型)
電線線種:ACSR610×2導体
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
玉原発電所の水力発電電力を送る送電線。主に山岳地を経過。
生品線 №21(いくしなせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:31メートル
重 量:10トン
建設年(竣工):1984(昭和59)年
所在地:群馬県太田市
鉄塔型:耐張(大股型)
電線線種:ACSR240
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
大股鉄塔の生品線。真下を通り抜ける道路には、秋になるとコスモスが咲き、華やかである。
野中旧線 №34(のなかきゅうせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:53.6メートル
重 量:83トン
建設年(竣工):2014(平成26)年
所在地:群馬県前橋市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:TACSR/AC810
回 線:4回線
鉄塔プロフィール
市街地の中に立つ迫力の4回線鋼管鉄塔。天野線を分岐し、下回線は野中新線を併架。
水上線 №30-1(みなかみせん)
電 圧:15万4千ボルト
高 さ:10.6メートル
重 量:2トン
建設年(竣工):1956(昭和31)年
所在地:群馬県利根郡みなかみ町
鉄塔型:耐張(矩形型)
電線線種:ACSR240
回 線:1回線
鉄塔プロフィール
№31鉄塔で小松線に分岐するため、1回線毎に分けた鉄塔。他に同型の№30-2が隣接。2020年度中に撤去予定。
生品線 №21(いくしなせん)
電 圧:6万6千ボルト
高 さ:31メートル
重 量:10トン
建設年(竣工):1984(昭和59)年
所在地:群馬県太田市
鉄塔型:耐張(四角型)
電線線種:ACSR240
回 線:2回線
鉄塔プロフィール
朝日に染まる大股鉄塔の生品線。主柱に曲げ点を設け、美観も備えた形状が独特。